タイトル: 「両津、派出所で大富豪になる!?」
1. 投資の誘惑
ある日の昼下がり、両津勘吉は派出所で暇を持て余していた。中川と麗子はパトロール中、部長は外出中。そんな中、両津はネットサーフィンをしていると、突然「1日で資産が10倍になる究極の投資法!」という怪しげな広告が目に飛び込んできた。
「おいおい、こんなうまい話があるわけねぇだろ!」と呟きつつも、興味が湧いてしまった両津。早速リンクをクリックしてみると、「1万円から始められる簡単投資!」という文句にますます惹かれる。
「1万円で10倍か…。10万円が100万円に、100万円が1000万円…!」と夢見心地になった両津は、とうとうその投資に手を出すことを決意する。
「どうせ暇だし、ちょっとやってみるか!」と派出所のコンピューターを使い、秘密裏に投資を始める両津。その投資方法は「カジノファンド」と呼ばれるもので、プロのギャンブラーが代わりに賭けてくれるというものだった。
2. 奇跡の連勝
投資を開始してから数日が経過。何も起こらないと諦めかけていた両津に、突然スマホの通知が鳴り響く。「お客様の資産が10倍になりました!」
「マジか!?ホントに増えたのか!」と驚く両津。確認してみると、本当に投資額が10倍に増えているではないか。
「こ、これはすごい!もうちょっと投資してみるか…」と興奮した両津は、今度は一気に10万円を投資に回す。「これがまた10倍になったら、オレは億万長者だ!」とウキウキしながら結果を待つ両津。
そして、再びスマホが鳴る。「お客様の資産がさらに10倍になりました!」という通知に、両津は歓喜の声を上げる。「やったぞ!これでオレは大富豪だ!」
3. 派出所での騒動
両津の突然の歓声に、パトロールから戻ってきた中川と麗子が驚いて駆け寄る。「両さん、何があったんですか?」と問いかける中川に、両津は得意気に「オレはもう億万長者だ!」と宣言する。
「えぇ!?何を言ってるんですか、両さん!」と驚く麗子。両津はそのまま、投資で大儲けした話を二人に披露する。
「でも、そんなうまい話が本当にあるんですか?」と疑う中川に、両津は「実際にこれだけ稼げたんだ!ほら、証拠だ!」とスマホの画面を見せる。画面には、驚異的な額が表示されており、二人も半信半疑ながら驚きを隠せない。
「両さん、本当に大丈夫なんですか?これは…合法ですよね?」と心配する麗子に、両津は「大丈夫だ!プロのギャンブラーが代わりに賭けてくれるんだから、リスクなんてないさ!」と胸を張る。
しかし、そんな話を聞いていた部長が帰ってきて、「何だ、その胡散臭い投資は!?お前、また変なことに手を出してるんじゃないだろうな!」と怒り出す。
「いやいや、部長!これは確実に儲かるんですよ!見てください、もうこんなに稼いでるんです!」と両津がスマホを見せるが、部長は「そんなものは信用できん!」と一喝する。
「そんなこと言わずに、部長も一緒にやりましょうよ!部長も大富豪になれますよ!」と勧める両津だが、部長は「そんな怪しげなものに手を出すなんて、警官として恥を知れ!」と一蹴。
「えぇ…せっかくこんなに儲かってるのに…」と渋々引き下がる両津だが、心の中では「オレだけが儲ければいいさ!」と密かに続けることを決意する。
4. 逆転劇
ところが、数日後。両津は再び投資サイトにログインしてみると、画面に「サーバーメンテナンス中」の表示が。「ん?なんだ、メンテ中かよ…」と少し不安になる両津。
その後もサイトは一向に復旧せず、ついに「このサイトは存在しません」というメッセージが表示される。「ま、まさか…」と両津は顔面蒼白になる。
焦った両津は、必死にサポートセンターに連絡を試みるが、どこにも繋がらない。「嘘だろ…全部持ち逃げされたのか?」と膝から崩れ落ちる両津。
その様子を見た中川と麗子が駆け寄り、「両さん、どうしたんですか?」と声をかけるが、両津は「全部…消えた…」と呆然とつぶやく。
「やっぱり、そんな怪しげな投資なんて信じちゃダメだったんですよ、両さん!」と中川が説教するが、両津は「わかってる…でも、こんなにうまくいってたのに…」と涙を浮かべる。
「両さん、これからどうするんですか?」と麗子が尋ねると、両津は「こうなったら…最後の手段だ!」と突然立ち上がり、再びネットを開く。
「また変なことをする気じゃないでしょうね?」と中川が心配するが、両津は「大丈夫だ、今回はもっと確実な方法だ!」と謎の自信を見せる。
そして両津は、新たな投資案件を見つけ、そこに全てを賭けることを決意する。「今度こそ、オレは大富豪になるんだ!」と意気込む両津。しかし、その顔には一抹の不安が隠し切れない。
5. さらなる波乱
翌日、両津が新たな投資で大儲けを狙っていると、再び部長が派出所に現れる。「おい両津!今度は何をしているんだ?」と問い詰められるが、両津は「これは絶対に儲かる方法なんです!今度こそ間違いないんです!」と主張する。
しかし、部長は「お前の儲け話なんて信じられるか!」と怒鳴り、「もういい加減にしろ!」と両津のスマホを取り上げる。
「返して下さい!これが最後のチャンスなんです!」と両津は必死に抗議するが、部長は「お前が何度騙されようと知ったことか!もうこれ以上、派出所を混乱させるな!」とスマホを封印する。
「くそぉ…なんでこんなことに…」と涙目になる両津だが、結局、部長に押し切られて投資を断念する羽目になる。
その夜、派出所に残された両津は、ひとり寂しくコンビニのカップラーメンをすすりながら、「やっぱり世の中そんなに甘くないんだな…」と痛感する。
6. 小さな奇跡
ところが、翌日。派出所に一通の郵便が届く。それは、両津が最初に投資したカジノファンドからの手紙だった。恐る恐る封筒を開けてみると、中には「お客様へ、投資のお礼として特別な配当金をお送りいたします」というメッセージとともに、なんと現金が同封され
ていた!
「ま、マジか!?これは本当に…」と驚く両津。その額は決して大きくはなかったが、十分にカップラーメンを卒業できる金額だった。
「これは…神様がオレにくれたささやかな救済か?」と涙ぐむ両津は、「やっぱりオレは運がいいんだ!」と再び自信を取り戻す。
「さぁ、今度こそ何に投資するかな…」と新たな野望を抱き始める両津。その顔には、少しだけ学んだような、でもやっぱり懲りていない表情が浮かんでいた。