タイトル: 両津勘吉のタイムトラベル大作戦
タイトル: 両津勘吉のタイムトラベル大作戦
秋元派出所の朝は、いつも通りの静けさが漂っていた。しかし、その静けさはすぐに、両津勘吉の騒がしい登場によって打ち破られた。
「おはよう!お前ら、また面白いことを思いついたぞ!」両津は大声で叫びながら、派出所のドアを勢いよく開けた。
中川圭一はその声に驚いて振り向き、「先輩、また何かトラブルを引き起こそうとしているんですか?」とため息混じりに尋ねた。
「トラブル?そんなことはない!俺は未来を見据えているんだ!」両津は胸を張り、派手に笑った。
麗子がその会話に加わった。「また何か新しい発明でも思いついたんですか?」
「発明じゃない、これは革命だ!タイムマシンだ!」両津はポケットから小さなデバイスを取り出し、得意げに見せた。
中川はそのデバイスを見て眉をひそめた。「先輩、それ、本当にタイムマシンなんですか?」
「当たり前だ!俺が自作したんだから間違いない!これで過去や未来に行って、金儲けのアイデアを集めるんだ!」
麗子は困惑した表情で、「タイムマシンが本当に動くなんて信じられませんけど…」と言った。
しかし、両津は自信満々だった。「見せてやるよ!さぁ、中川、お前も来い!」
中川は不安そうにしながらも、両津の無茶に付き合わされることを覚悟し、二人はタイムマシンを使って未来へと旅立つことにした。
未来の東京
タイムマシンが作動し、二人は光の中に包まれ、気づけば未来の東京に立っていた。しかし、周囲の風景は彼らの想像を超えていた。高層ビルが空に向かってそびえ立ち、車はすべて浮遊型になっていた。人々はスマートグラスを装着し、ドローンが空を舞う未来の風景が広がっていた。
「すげえ…これが未来か!」両津は目を輝かせながら感嘆の声を上げた。
中川も驚きを隠せなかった。「本当にタイムマシンが動くなんて…先輩、これはどうやって作ったんですか?」
「さぁな!適当にガラクタを組み合わせただけさ!」両津は笑い飛ばした。
しかし、その瞬間、未来の警察が二人を取り囲んだ。「ここで何をしている!未来への不法侵入は重罪だぞ!」
両津は慌てて、「ちょっと未来を見に来ただけだ!俺たちは何も悪いことはしてない!」と弁解したが、未来の警察は彼らを捕まえ、タイムマシンを没収してしまった。
二人は未来の警察署に連行され、尋問を受けることになった。中川は冷や汗をかきながら、「先輩、どうするんですか?このままじゃ戻れなくなりますよ!」と焦った。
「大丈夫だ!俺には切り札がある!」両津はにやりと笑い、密かに隠していたもう一つのタイムマシンを取り出した。
中川は驚いた。「先輩、それをどうして最初に出さなかったんですか?」
「驚かせたかったんだよ!」両津は笑い、二人は再びタイムマシンを使って逃亡を試みた。
現代への帰還
二人は再びタイムマシンに乗り込み、なんとか未来の警察から逃げ出すことに成功した。しかし、タイムマシンの設定を間違えたせいで、彼らは現代ではなく過去に戻ってしまった。そこは江戸時代の東京、まだ「江戸」と呼ばれていた時代だった。
「ここは…江戸か!」両津は驚きながらも興奮を隠せなかった。
中川は困惑した表情で、「先輩、これでは金儲けどころか、帰るのが難しくなりますよ」と言った。
しかし、両津は全く動じていなかった。「そんなことない!ここでも何かできるはずだ!」
二人は江戸の町を歩き回り、当時の風景や人々に興味津々で、ついには両津が思いついた計画を実行することになった。彼は当時の人々に「未来の技術」として、ガラクタを高額で売りつけようとした。
しかし、その計画はすぐに瓦解し、二人は江戸の町の治安を乱したとして、奉行所に連行されることになった。そこで彼らは厳しい取り調べを受け、さらには斬首の危機にまで追い込まれた。
「先輩、もう無理ですよ!ここで終わりです!」中川は絶望的な声で叫んだ。
しかし、両津は最後まで諦めなかった。「まだだ!最後のチャンスだ!」
彼は再び隠し持っていた最後のタイムマシンを取り出し、咄嗟に起動させた。二人は再び光の中に包まれ、今度こそ無事に現代へと帰還することができた。
派出所への帰還
気づけば、二人は派出所のデスクに戻っていた。全てが元に戻ったようだった。しかし、その時、大原部長が入ってきた。
「両津!お前はまた何をやっていたんだ!派出所を空けるなんて、何か悪さをしたに違いない!」
両津は慌てて言い訳を考えたが、大原部長の怒りはすでに頂点に達していた。「いい加減にしろ!これ以上何かやらかしたら、ただじゃ済まないぞ!」
両津は一瞬、言い返すことを考えたが、すぐに諦めて黙り込んだ。「はい、すみませんでした…」
しかし、心の中では、まだ次の冒険への意欲が燃え上がっていた。「次こそはもっと上手くやってやる…!」
オチ
その夜、両津はタイムマシンを再び手に取り、改良を加えようとした。しかし、誤ってボタンを押してしまい、再び光の中に包まれた。
次に彼が目を開けた時、そこは恐竜が闊歩する太古の世界だった。
「またかよ!俺の人生はいつもこんな感じだ!」両津は叫び、恐竜から必死に逃げる羽目になった。